トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。
今回は体内で様々な場所に存在し、筋肉の収縮に関わる『マグネシウム』に着目します。
「マグネシウムとは?」「どの位必要なの?」これらについて解説します!
マグネシウムの役割とは?
マグネシウムは歯や骨を形成するとともに、筋肉の収縮に不可欠です。体内では半分以上が骨に存在し、残りが筋肉や神経に存在します。
マグネシウムの役割は、体内における酵素活性のサポートです。酵素とは体内に取り込んだ食品から栄養素を取り出し、エネルギーを作り出す流れを促進する働きを持ちます。
マグネシウムはこのサポートを行うことから、エネルギーの産生、栄養素の合成・分解など幅広く活躍するとともに、スポーツ時には筋収縮や血管の拡張に関わります。
マグネシウムが過剰になると?
マグネシウムの余剰分は基本的に尿中に排泄されるため、過剰摂取となる場合は少ないと考えられます。しかしマグネシウムは便秘薬として使用されているように、サプリメントなどによる過剰摂取時には下痢などの症状を起こす可能性があります。
マグネシウムが不足すると?
マグネシウムが不足すると、下記の症状が現れます。
・筋肉のけいれん
・骨粗鬆症
・不整脈
・心疾患
マグネシウムが不足すると、まず貯蔵庫である骨からマグネシウムが使われます。さらに外部からの不足が続くと不整脈が生じやすくなり、重症化するとより深刻な症状が現れます。糖尿病など生活習慣病のリスクも上昇するとされています。
適切な摂取量とは?
食事摂取基準2020では、マグネシウムの基準値(30歳以上)を男性320~370㎎、女性260~290㎎としています。
あなたは足りている?
マグネシウムは通常の食事では不足する傾向にあると言われています。『国民健康栄養調査』によると、日本人は日々微量な不足ではありますが、積み重なることで筋肉の痙攣などの症状に繋がる可能性があると考えられています。
ゴルファーとマグネシウムの関係とは?
ゴルファーの皆様にとって、マグネシウムはなぜ必要なのでしょうか。
ラウンド中に「足が攣った!」これ実はマグネシウム不足かもしれません。筋肉はカルシウムとマグネシウムのバランスにより収縮・弛緩することから、このバランスが保たれていることがスムーズな運動に繋がります。しかし、マグネシウムは発汗によりカルシウムよりも多く失われがちな栄養素であることから、バランスが崩れることにより筋肉の痙攣のリスクが上昇します。
この様に運動で失われやすいマグネシウムですが、裏を返せば吸収もし易いと言えます。マグネシウムは食事など口からの摂取に限らず、皮膚からも吸収できるのです。運動前に準備運動を行う時、またマッサージを行う際にはマグネシウムの入ったクリームやスプレーも活用、痙攣を防ぎましょう!
マグネシウムは何に含まれる?
マグネシウムは主に精製されていない穀類である玄米、豆類、種実類、のり、またあさりやカツオなどの魚介類などに豊富に含まれます。植物性の食材では未精製のもの、動物性食品ではマグネシウムの豊富な海で育つ魚介類に多いことが特徴です。
それぞれのミネラルにおける目標値には個人差があり、個々の目標や身体の状態によって適正な値は変化します。
TGFでは、管理栄養士の中島が、皆様それぞれに適した摂取量を提案させていただきます。是非館内でお声掛けください!
次回は炭水化物の一種『食物繊維』に焦点を当てて解説させていただきます!