トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。
今回は人体にとって欠かすことのできない栄養素の一つ『ナトリウム』に着目します。
「ナトリウムとは?」「どの位必要なの?」これらについて解説します!
ナトリウムの役割とは?
人間が生きる上で欠かすことのできないものとして『水と塩』を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。少し科学の話となりますが、この塩は『ナトリウム』と『塩素』が結合したものです。また、塩だけでなく水にもナトリウムは含まれており、その他の栄養素の吸収や体内での輸送、神経の伝達など、ナトリウムは身体のあらゆる場所で働きます。
摂りすぎるとむくみや高血圧、がん(胃や食堂)のリスクを高めますが、不足は筋疲労を起こすとともに、特に気温の高いこの季節は熱中症予防において不可欠です!
ナトリウムが過剰になると?
ナトリウムを過剰に摂取すると、手足のむくみや口の渇きといった症状が現れます。そして日々過剰摂取の状況が積み重なることで、高血圧や胃がん、食道がんのリスクが上昇すると考えられます。
ナトリウムが不足すると?
ナトリウムの摂取が不足すると、疲労感や筋肉のひきつり、痙攣が起こると考えられます。また後述させていただきますが、熱中症のリスクも上昇します。
適切な摂取量とは?
食事摂取基準2020では、食塩相当量の目標量(18歳以上)を、男性7.5g未満、女性6.5g未満としています。
先述した通り、食塩=ナトリウムではありません。食塩のうち、約40%がナトリウムに相当します。ナトリウムは食品中で塩化ナトリウム(食塩)の形で存在することが多い為、目標量は食塩として考えることが一般的です。
あなたは足りている?
日本人の平均摂取量(1日あたり)は9.7gです!
日本人は塩や醤油、味噌など調味料からの摂取が多い傾向にあるため、各国と比較しても食塩の摂取量は過剰傾向にあります。
ナトリウムが不足しやすい運動中はスポーツドリンク等で補う必要がある一方、食事から摂る塩分は控える必要がある方が多いと言えます。
ゴルファーとナトリウムの関係とは?
ゴルファーの皆様にとって、ナトリウムはどの様な意味を持つでしょうか。
前回のコラムで述べさせていただいた通り、多量の発汗時に水のみを摂取した場合、熱中症の一種である『熱けいれん』のリスクが上昇します。
食事量の増加に伴い塩分の量も過剰傾向にあるアスリートですが、スポーツ中のナトリウム摂取は不可欠です。
以下、ラウンドをする際のポイントを記載させていただきます。
- ラウンド前は基本的に『水分』の摂取のみ
- ラウンド中は、糖分や塩分を含むスポーツドリンクを中心に摂取
- ラウンド後すぐに食事を摂ることが可能な場合は『水分』の摂取のみ。食事との間が空く場合には、ラウンド中と同様に糖分や塩分を含むドリンクや軽食を摂る
上記を参考に、ナトリウムの適正な摂取ができるとよいですね。
それぞれのミネラルにおける目標値には個人差があり、個々の目標や身体の状態によって適正な値は変化します。
TGFでは、管理栄養士の中島が、皆様それぞれに適した摂取量を提案させていただきます。是非館内でお声掛けください!
次回は様々なミネラルの中で、『カルシウム』に焦点を当てて解説させていただきます!