トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。
今回は『ミネラル』に着目します。
「ミネラルとは?」「なぜ人間に必要なの?」これらについて解説します!
ミネラルの役割とは?
様々な種類があり、それぞれが異なる働きを担っています。全体を通してエネルギー代謝に関わると共に、細胞の活動をサポートします。また、歯や骨の材料となります。
ヒトのカラダには微量しか存在しませんが、不足・過剰とも身体に大きな影響を及ぼす為、重要です。
ミネラルが過剰になると?
ミネラルが過剰摂取となった場合の症状は、それぞれの栄養素により異なります。
例えば、ナトリウムは高血圧や胃がんのリスクが上昇し、マグネシウムは下痢を引き起こします。また鉄は、便秘に繋がると考えられています。
ミネラルの過剰摂取による弊害については不明な点も多く、上限量が定められていないものも存在します。食事以外にサプリメント等で摂取する場合は、個人個人で身体に不調が表れていないか、十分に観察していただくことが重要と言えます。
ミネラルが不足すると?
先述した通り、ミネラルにはそれぞれ大切な働きがあります。
「ミネラルが過剰になると?」に記載した栄養素を例にとります。
ナトリウムやマグネシウムが不足すると筋肉がつる、またけいれんを引き起こすリスクが上昇します。また鉄は、皆様も聞いたことが多いであろう貧血に繋がり、めまいや息切れを引き起こします。アスリートの皆様が身体を動かす為には、筋肉や骨がこの役割を果たします。これらを作り、動かす為に欠かすことのできない栄養素と言えます。
ミネラルの種類とは?
身体に必要不可欠なミネラルとして、ここでは日本人の食事摂取基準に記載のある13種類をご紹介します。
多量ミネラルに分類される『ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン』の5種類。また微量ミネラルに分類される『鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン』の8種類です。
あなたは足りている?
様々なミネラルがある中で、今回は特に不足しやすいと考えられるカルシウム、鉄、カリウム、亜鉛の4種類について、簡単に解説します!
- カルシウム:主な働きは、歯や骨を作ることです。ミネラルの中でも人体に最も多く存在します。筋肉の収縮にも作用することから、アスリートにとって重要です。
- 鉄:体内で酸素の運搬に関わります。特にアスリートは激しい運動によって鉄が不足しやすく、貧血の女性アスリートは多いと言えます。一方、近年鉄剤の注射を行うこともありますが、これは医療行為でありリスクも伴います。医療機関で十分に説明を受ける必要があります。
- カリウム:主に血圧の調整に関わります。また、体内における塩分濃度の調整にも関わります。一般の方と比べて食事量が多いアスリートには、塩分の摂取量も多い傾向にあります。体内の状態を一定に保つ為、カリウムの適正摂取が重要です。
- 亜鉛:たんぱく質の合成や、新しい細胞を作る上で必須のミネラルです。また味覚に関わる栄養素であることから、亜鉛不足になると味覚を感じにくくなることが挙げられます。さらに亜鉛は汗から排泄されます。日々大量の発汗を伴うアスリートは亜鉛が不足しやすく、集中力が下がることでパフォーマンス低下のリスクが上昇します。
ゴルファーとミネラルの関係とは?
ゴルファーの皆様にとって、ミネラルはなぜ必要なのでしょうか。
今後一つ一つのミネラルについて紹介しますが、今回はナトリウムの観点から考えます。
皆様がラウンドをする上で、欠かすことのできないのが水分補給です。水分補給を行う際、皆様は何を選んでいますか?水分補給ですから、水の摂取はもちろん重要です。ですが、特に気温が上がり、多量の汗をかく夏場において、『熱中症対策』としてナトリウムの入ったスポーツドリンクの摂取が重要です。
日本人は、通常の食事では過剰になることが多いナトリウムですが、運動中は不足するリスクが上昇します。
多量の発汗時に水のみを摂取した場合、熱中症の一種である『熱けいれん』のリスクが上昇します。筋肉のけいれんや痛みがある場合、注意が必要です。
日本スポーツ協会では、熱中症対策の水分補給として『0.1~0.2%の食塩と糖質』を含む飲料を推奨しています。参考にしてみてください。
それぞれのミネラルにおける目標値には個人差があり、個々の目標や身体の状態によって適正な値は変化します。
TGFでは、管理栄養士の中島が、皆様それぞれに適した摂取量を提案させていただきます。是非館内でお声掛けください!
次回は様々なミネラルの中で、『ナトリウム』に焦点を当てて解説させていただきます!