トータルゴルフフィットネス、トレーナーの谷崎です。
前回に引き続き、「起き上がり」を防止するための身体の使い方を解説いたします。
起き上がってしまう原因はいくつかあると思いますが、前回は、3つの原因について説明しました。
- ダフってしまうから(技術的な問題)
- 勘違いがあるから(考え方の問題)
- 身体が動かないから(身体的な問題)
今回は、もう一つの勘違い、「体重移動」についてです。
詳しくは動画をご覧ください。
ゴルフに限らず、野球でもテニスでも体重移動しますよね。
私も学生時代はテニスをやっていましたので、しっかり体重移動するように習ってきました。まずは下半身から先行して、体重を左足に乗せてからそのエネルギーを使って打つというやり方です。
これは間違ってはいませんが、この意識が強すぎると体重移動をしすぎてしまうおそれがあります。
体重移動そのものの「量」が多すぎても、「タイミング」が早すぎても実はあまりよくありません。
これこそが「起き上がり」に直結するからです。
体重を左に乗せて、前傾を維持して、骨盤・股関節を回旋させようとすると、左股関節が窮屈になります。身体が柔らかい人であってもこの動きを強く行うのは楽ではありません。
身体が硬い人であればなおさらしんどいはずです。
身体を回すことがしんどければ、その動きから逃れようとしますので、結果として身体を起こす戦略を取ってしまいます。
でも体重は左に乗っていくのが正しいです(右利きゴルファーの場合)。
プロゴルファーでも最終的には体重が左に乗ります。
ただ、タイミングが早すぎます。これを「アーリー体重移動」と名付けましょう。
つまり、「アーリー体重移動」すると自然と「アーリーエクステンション(起き上がり)」になってしまうのです。
前回の記事でも説明した通り、バックスイングをしたらそのすぐ後に股関節を伸ばすのではなく、まずはローテーションを行います。「アーリー体重移動」をしてしまうとローテーションしづらくなりますので、体重を左に乗せきる前にローテーションをしましょう。
そうすれば、前傾したままインパクトすることができます。
そのためのエクササイズをご紹介します。
「骨盤回旋エクササイズ4パターン」です。
1.立位(直立)・壁あり
壁に手をついて、骨盤の向きを左向き、右向きと交互に入れ替えます。
足は閉じて揃えた方が最初はやりやすいかも知れません。
ポイントは肩の向きが変わらないようにすることです。
2.立位(直立)・壁なし
1.でやったことを壁にさわらずに行ってみましょう。少し難易度が上がります。
3.前傾(アドレス姿勢)・壁あり
アドレスの姿勢になって、両手で壁を触ります。軽く押すとやりやすくなります。
その状態で骨盤の向きを変えます。これも胸の向きが変わらないようにやってみましょう。
4.前傾(アドレス姿勢)・壁なし
3.でやったことを壁無しでやってみましょう。
いかがでしたか?うまくできましたか?
体重移動をあまりせずにその場でクルっと回旋できると、スムーズにスイングできるようになりますので、コツコツと取り組んでみてください。