スタッフコラム「ゴルフボディを作る」
第278回 クラブ軌道・弾道分析のススメ 〜第2回「出てきた数値を理解する」〜
今回はクラブ軌道・弾道分析で出てくるデータがどんなものかを見ていただきます。まずはドライバーショットのデータからです。
これはスライスショットになってしまった時のものです。スライスになっている原因はクラブ軌道がアウトサイドインになっていることと、その軌道に対してフェースがかなりオープンになってしまっていることが原因です。
アタックアングルもダウンブローになってしまっていますので、スピン量が多くなり飛距離も出ない弱いスライスになってしまっています。
これがショットの内容を分かりやすく説明したものです。ヘッドスピードが40.3m/sもあるのにスライス回転が強い(サイドスピン1459rpm)ので、総スピン量が4415rpmになってしまっています。結果193ヤードしか飛んでいません。
このようにそのショットの状態がどうなっているかを瞬時に分析することができます。「今のは引っ掛けた」 とか 「今のはつかまらなかった」 という感覚がどんな状況で起きているのかを理解できます。
これがわかりさえすればあとはそうならないための練習をするだけです。その解決方法がアドレスだったり、ボールを置く位置だったり、テークバックの意識だったり人によってやり方は変わってきます。
レッスンを受けている方であればその情報をレッスンしていただいている方と共有できれば効率良くミスショットの確率を減らせるようになります。
次回はクラブ軌道・弾道分析をした後でのチェックについてです。
遠藤 仁史
1965年生まれ。埼玉県出身。北里大学を卒業後、北里研究所にて研究員として働きながらゴルフ/ゴルフクラブに関する知識を蓄積。2010年に ACTEK GOLFを東神田にオープンし、様々なフィッティングを創造しながら活動を始める。自身もアマチュアゴルファーとして試合に出場。競技ゴルファーとしての見地を活かし、様々なレベルのアマチュアゴルファーにゴルフクラブの提案、スイングの分析を行う。特にパッティングに関しては SAM PuttLab を駆使し、パッティングデータを提供。また使い手に合わせたパターの調整なども行う。パターのコレクションは PING の古いパターを中心に300本以上。パター収集家、評論家としても活動中。