皆さんこんにちは。パッティングストローク分析を担当している遠藤です。
今月は、現在私がTGFで行っているパッティングストローク分析を皆さんに分かりやすく説明していきたいと思います。
3m先のカップに入れるためには、打ち出し方向が1度以内の誤差にならなければならないという話を聞いたことがあります。今回知りたかったのは、距離が変わるとどのくらいの角度まで打ち出し方向が許容されるのかです。
この数値は SAM PuttLab でのデータの活用につながると考えているので、通常は3mでやっている分析を、短い距離で分析した時の違いがわかります。
例えば、ボールの転がりの強さが多少変わっても入りそうな、ボールの3/4がカップの内側に入る方向がカップのセンターからどのくらいずれているかを考えてみると…
こんな感じになります。
ボールの大きさと同じ43mmに偶然なってしまって、ちょっとわかりにくいですが、カップセンターから43mm以内のずれであれば大体入りそうです。もちろんかなり強ければカップに入らないこともあります。
これを3種類の打ち出し方向でどうなるのかを考えてみようと思っています。
- ボール全体がカップの内側に入る方向
- ボール3/4がカップの内側に入る方向
- ボールの半分がカップに入る方向
図で書くとこんな感じです。
下の図はボールの3/4が入ると仮定したときのずれ幅が43mmになるという計算です。
このカップまでの距離とカップ中心からのずれ幅から、打出角度を計算してみます。
ボールの1/2の幅が入る方向がカップインするかどうかは微妙ですが、参考程度に見てください。次回、具体的なずれ幅と打出角度の関係を数値でお見せできればと思っています。
今日は実際のデータをお見せします。
その前にまずは前回の3パターンを図にして、カップの中心からのずれがどのくらいになるか見てみると…
- ボール全体がカップの内側に入るカップ中心からのずれ幅(完全に入る)– 32mm
- ボール3/4がカップの内側に入るカップ中心からのずれ幅(確率高く入る) – 43mm
- ボールの半分がカップに入るカップ中心からのずれ幅(入る場合もある) – 54mm
とこんな数値になります。
ボールがカップの内側に3/4入っていても強ければ入らないこともありますので、その辺は考慮してください。
上の画像は43mmの時の図になりますが、ここが32mmの場合と54mmの場合を計算します。
まずはカップまでの距離を、ずれ幅で割った時の数値が以下の数値になります。
左上の場合を見てみると、中央からのずれ3.2cmで、カップまでの距離が30cmの時の計算は 32/300 で 0.10666 になります。
ここで出てきた数値を今度はタンジェント表を見てみるとこうなっています。
例えば、1mの距離を完全に入れる(ボール全体がカップの内側)時の数値は、上の表では0.0320になっています。そうするとタンジェント表の数値では青い欄の1.5度と2.0度の間ということになります。そうするとおおよそ1.8度くらいのずれが許されるということになります。
これが2mになると0.0160になるので、タンジェント表では0.5度と1.0度の間の数値になりますので、だいたい0.8度の範囲でしか打出方向の許容範囲がないということになります。逆に短い50cmになると0.0640になりますので、タンジェント表の3.5度と4.0度の間になります。そうすると3.7度くらいの打出方向のずれでもカップインできるということになります。
こうやって考えると「意外とずれてても良いんだな」とも思いますし、50cmを外すって相当何かが狂っている時なんだなという感じがします。
パッティングストローク分析ではこれらの数値も考えながら計測をしています。
打出方向のばらつきがどのくらいあるのか?それを安定させるにはどうしたらいいか?など色々考えます。また、左カップを狙った時にどのくらいの打出方向のずれが出てくるのか、なども同じ方法で調べることができそうです。
これによってフックライン、スライスラインの違いを把握することもできます。
是非自分の癖や実際の数値を見に来てください!
パッティングストローク分析では、パッティングの癖を分析し、最善の方法を探します。
ぜひ、一度、パッティングストローク分析をご体験ください。
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