スタッフコラム「ゴルフボディを作る」

第190回 ゴルフスイングの勘違い 〜 肩のまわし方 〜

トータルゴルフフィットネス・ゴルフトレーナーの谷崎です。

よくゴルフスイングでは肩を水平に回すといいますが、この意味を床に対して水平に回すと勘違いされている方がときどきいらっしゃいます。
今回は正しい肩の回し方についてわかりやすく解説していきます。

ゴルフスイングにおける正しい肩の回し方

「肩を回す」とは

下の写真は立った状態で両肩に棒をあて、肩を水平に回しています。
棒をあてることによって肩と肩を結んだラインがわかりやすくなります。

肩を回すと表現していますが、正しくはこの動きは肩の動きではなく、胸椎の回旋によって生まれます。(胸椎以外の椎骨や股関節も回旋していますがここでは割愛します。)
胸椎というのはいわゆる背骨の一部で、頸椎という首の骨と、腰椎という腰の骨の間に位置する骨です。肋骨が付いている骨と言った方がわかりやすいかも知れません。

もう少し解剖学の話をすると、身体の動きを3Dで考えたときに、動作は矢状面、前額面、水平面の3面上のいずれかで行われます。

首の動きを例に挙げると、
  • 矢状面上の動き…うなずく、真上を向く
  • 前額面上の動き…真横にかしげる動き
  • 水平面上の動き…振り向く動き

ヒトが仰向けで寝ていようと、逆立ちになろうと、どの向きになっていても、上記の動きはすべて同じように表現されます。

前傾姿勢での胸椎の回旋

先ほどの胸椎の回旋は、ゴルフスイング中にはどのようになるかというと、
下の写真のように真っすぐ立った状態では棒が床と水平になりますが、ゴルフ姿勢のように前傾していると、棒は床と平行にはなりません。

もしゴルフの前傾姿勢で床に対して水平に肩を回してしまうと、胸椎は回旋しますが、本来とは逆の側屈の動きも入ってきてしまってスムーズな回旋が出来ません。

フラットショルダープレーン

フラットショルダープレーンとは、ビデオで後方から自分のスイングを撮影したときに、バックスイングあるいはダウンスイングで肩と肩を結んだ線が、ボールよりも1m以上先を指してしまう状態のことを言います。つまり肩のラインが床と水平に近い状態です。身体が起き上がって前傾角度が維持できていないことにもなります。

正しく肩を回すための練習方法

きちんとアドレスの前傾角度に対して水平回旋できるように、以下の写真のようにクラブのグリップ部分がターゲット側になるように両肩にあてて、バックスイングする練習をしてみましょう。下にボールなどの目印を置いて、グリップエンドが目印を指すようにします。位置は実際に打つボールの位置よりも前方になります。鏡を見ながらできるとベストです。バックスイング側だけでなくフォロースルー側でも練習してみてください。このとき必ず身体のどこにストレッチ感や力を感じるかを意識しながら行いましょう。

何度も繰り返して身体に動きを覚えさせたら、その意識を持って実際にボールを打つ練習をしましょう。
身体が硬くてうまく回旋できない人もいると思いますので、無理せず胸椎や股関節のストレッチをしっかり行ってからやってみてください。

ゴルフボディチェック

肩の動かし方に関しては、フラットショルダープレーンになりやすい身体の硬さのある方も多くいらっしゃいますので、なかなか一人では修正しづらい部分かも知れません。
客観的にスイングや体の動きをチェックしてもらうのが一番の早道です。
ゴルフ専門トレーナー、経験豊富なゴルフコーチの指導を同時に受けられるゴルフボディチェックをオススメ致します。



谷崎 美樹
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、柔道整復師。ゴルフトレーナーとして、主にトータルゴルフフィットネスでパーソナルトレーニング指導を行っている。自身もゴルフが好きでベストスコアは70台。ファンクショナルトレーニングで効率よくゴルフボディを作ることを得意としており、プロゴルファーからアマチュアゴルファー、ジュニアゴルファーまで幅広く指導中。また、整形外科でリハビリテーションを担当していた経験から、痛みのある方へのトレーニング指導も行っている。特に腰痛改善トレーニングは希望者が多い。
ゴルフスイングの改善やそれに必要な身体の動かし方をもっと具体的に知りたい方、今のスイングからステップアップしたい方に、トータルゴルフフィットネスのゴルフボディチェックをお勧めします。トレーナーがマンツーマンでゴルフに必要な身体の動きをチェック(12項目以上)、さらにゴルフコーチによるスイング分析を行って、身体とスイングの両方から課題を洗い出し、的確なアドバイスをさせて頂きます。
谷崎 美樹
谷崎 美樹

トータルゴルフフィットネス所属パーソナルトレーナー
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー、柔道整復師。
ファンクショナルトレーニングで効率よくゴルフボディを作ることを得意としており、プロゴルファーからアマチュアゴルファー、ジュニアゴルファーまで幅広く指導中。また整形外科でリハビリテーションを担当していた経験から痛みのある方へのトレーニング指導も行っている。
自身もゴルフが好きでベストスコアは70台。

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