トータルゴルフフィットネス・ゴルフトレーナーの谷崎です。
今回のオンライン講座は「骨盤の動かし方」についてです。
一般的にはよく「腰を回す」とか「腰を切る」と表現されます。色々な表現があるとかえってわかりにくく、混乱してしまうと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では正しい骨盤の動かし方をわかりやすく解説、さらに改善エクササイズも説明していきます。
目次
- ゴルフにおける骨盤の動き
- アーリーエクステンション
2.1 原因
2.2 対処方法 - 正しい腰の回し方
3.1 ペルビックチルト
3.2 ペルビックローテーション - ゴルフボディチェック
ゴルフにおける骨盤の動き
ゴルフスイング中の骨盤の動きを細かく見ていくと前後左右に様々な動きをしますが、中でもゴルフスイングに欠かせないのが回旋の動きです。
下の写真にあるように線を引き骨盤の高さでスパッと水平に輪切りにしたと仮定しましょう。立った状態と、ゴルフのアドレスをした状態ではこの輪切りの断面の傾きが異なります。
地球で例えるならば地軸の傾きと赤道の関係と同じです。この断面の傾きを維持したまま回さないと軸がブレることになります。
厳密に言うと、人間の身体は地球と違って回転軸が体の中心にあるわけではないので回転運動は少し異なりますが、傾きというイメージだけならば同じことが言えます。
このイメージを勘違いしている人は少ないかも知れませんが、実際のスイング中にはわかっていてもうまくできないということがよくあります。
アーリーエクステンション
例えば、アマチュアゴルファーの約6割にあるスイングエラーに「アーリーエクステンション」というものがあります。
アーリーエクステンションとは、後方からスイングを見たときに、アドレス時のおしりのポジションがスイング中に前方へシフトして上体の前傾角度が保てなくなる状態を言います。起き上がりとも言われます。
アーリーエクステンション例
原因
アーリーエクステンションの原因としては、振り遅れやダウンスイングでクラブが必要以上に寝てしまうなどクラブの操作に問題があることが多いです。その問題を解決することがまず重要ですが、別の改善アプローチとして骨盤の動かし方を直してみるのも良いでしょう。
アーリーエクステンションしている人は先ほどの地球の例だと、軸の傾きを維持できずに地面に対して水平に骨盤を回旋させてしまいます。
一番上の写真のように、スイング中の骨盤の傾き(地球の例だと赤道)がアドレス時の傾きと同じであるようにイメージしましょう。
※厳密に言うとダウンスイング中、骨盤は徐々に後傾という動きになってアドレス時よりは傾きが無くなり地面に対して水平に近づいていきますが、ここではシンプルに考えやすいように気にしないことにします。
アーリーエクステンションはこの動きとは別の要因で起こっていることが多いです。
また地球と違って骨盤は楕円形ですので、バックスイングでは右骨盤側がやや高く、ダウンスイングでは左骨盤側がやや高い位置となります。これも意識する重要なポイントです。
対処方法
改善のアドバイスとしては以下のようによく言われます。
- ダウンスイングでは右腰を下げる(または左腰を高くする)
- バックスイングしたらアドレスの位置に骨盤を戻すだけ
- 右足のももを左足の内ももにつけるように
- ダウンスイングでは右足が遠回りしないように
右足が遠回りというのは左下の写真のように足と足の間に向う側の景色がよく見える状態です。これは右お尻の位置が前方へ移動するからで、この移動が小さければ右下の写真のように足と足の間に向こう側の景色が見えず、また右足の裏があまり大きくめくれない形になります。
右足が遠回り例
様々な表現があって、人によってイメージも様々ですので、自分に合っているものを見つけられるとよいと思います。
正しい腰の回し方
それではゴルフにおける正しい腰の回し方を実践してみましょう!
身体の感覚が鈍いタイプの方や骨盤や股関節の動きと言ってもピンと来ない方は、これらのアドバイスがあってもスムーズに身体が動かない可能性もあります。
そんな方はまず骨盤の動きのトレーニングをしてみましょう。負荷をかけるトレーニングではなく動きの学習を目的としています。
いずれも上半身や下半身が必要以上に動かないように行いましょう。
ペルビックチルト
ペルビックローテーション
そもそも骨盤の可動性が少ない人はこの動きが難しいと感じると思いますが、継続していくと徐々に動かしやすく感じます。
骨盤や股関節周りのスムーズな動きは、ゴルフスイングに直結するところですので是非トライしてみてください。
ゴルフボディチェック
やり方がよくわからない方、自分で出来ているか不安な方、やろうと思ってもうまくできない方は「ゴルフボディチェック」がおすすめです。