トータルゴルフフィットネス 管理栄養士兼トレーナーの中島です。
今回は『朝食に何を食べるか』についてです。
先日のコラムでは、『昼食』でおすすめの食品についてご紹介させていただきました。
では、皆さん朝食では何を食べていますか?
今回も「100点の食事は難しいけど合格点の食事がしたい!」というお客様からのリクエストにお答えし、
時短で70点とれる朝食について解説します!
目次
『朝食』を食べよう!
まず初めに「朝食は食べるべきか」ということについてです。ファスティングや断食をする方も増え、朝食はコーヒー1杯、または食べない、という方も多いのではないでしょうか。朝食の有無については意見が分かれており、成人の場合は一律にこれが正解!という答えはできないのが現状です。自身で色々な方法を試し、自分の生活スタイルに合った朝食を探すしかありません。
では、朝食を食べることによるメリットは何でしょう。
1日をリセットするため!
朝食は生活リズムを整える役割をもちます。日々忙しいゴルファーの皆さん、起床時刻や就寝時刻にバラつきはありませんか?
朝起きてから浴びる太陽の光や朝食には、身体をリセットする役割があります。サーガディアンリズムと呼ばれ、体内の状況も時計の様に周期的に変化する機能のことです。これらの身体の反応を司るのが自律神経、つまり交感神経や副交感神経であり、互いに相反する役割を担います。睡眠中は副交感神経が優位であり、身体はリラックスモードです。しかし、朝食(特にたんぱく質が豊富な食事)を摂ることで交感神経が優位になり、身体は活発モードに入ります。この切り替えがスムーズにできることが、朝食を食べるメリットと言えます。
生活習慣病の症状を改善する
糖尿病などの生活習慣病をもつ方には、特にたんぱく質を豊富に含む朝食をおすすめします。被験者にホエイプロテインを含む朝食をとってもらい、身体への影響を調べた研究があります。2型糖尿病患者において体重や血糖値の改善に寄与したという結果が得られました(※1)。注意点として、たんぱく質の摂取制限のある方は、必ず医師や管理栄養士への相談をして下さい。
生活習慣病を含む各種疾患を持っている場合、身体は一度に多くの食事を処理できないことが多いです。体内に急激な変化を起こさないためにも、規則正しい食生活が必要です。
子供は必ず朝食を食べよう!
成長期の子供においては、朝食は必ず食べるべきと考えます。成長期の子供の胃や消化器官は小さく、未発達です。つまり、一度に多くの食事を摂ることはできません。少なくとも睡眠によって8時間以上空腹の状態が続いています。朝起きてから、すぐに栄養を補給する必要があります。また、勉強の成績と朝食には関連が見られるという研究は多くあります。良い学びをするためにも、朝食は必ず食べましょう!
朝食に何を食べる?
平日編
ここでの平日は、運動をしない活動量の少ない日を想定します。
ポイントは、朝食でたんぱく質を含む食事を摂ることです。そこにエネルギー源となる糖質を合わせます。皆さん好き嫌いがあるかと思いますが、たんぱく質を摂るためのおすすめはヨーグルトやチーズ、卵、納豆、鮭などです。
注意することは、朝食における糖質の摂り過ぎです。食後の眠気やだるさに悩んでいる方は、体内で糖質の処理が上手くいっていない可能性があります。
平日はたんぱく質源が入っていることを確認するとともに、様々な栄養素を含むバランスの良い食事を心がけましょう。
休日編
休日はラウンドやトレーニングをする活動量の多い日を想定します。
平日よりもエネルギー源となる糖質をメインに摂りましょう。運動量が通常よりも多くなることから、おにぎりやパン、麺類、果物、芋類などの糖質を豊富に含む食品をメインとして取り入れることがおすすめです。
糖質を摂る際のポイントは茶色い糖質を食べることです。白米より雑穀米、食パンより雑穀パン、うどんより蕎麦がおすすめです!
迷ったら『このセット』!
朝は時間がないので朝食を作ることが難しい、毎回考えることが大変、という方はこのセットを食べましょう!。
・切り身の魚が入ったおにぎり
・味噌汁
・ゆで卵
・季節の果物(柑橘類やベリー類など)
です!
その他、納豆やサラダがあれば、もっと良い朝食になります!
それぞれの栄養素における目標値には個人差があり、個々の目標や身体の状態によって適正値は変化します。 TGFでは管理栄養士の中島が、皆様それぞれに適した摂取量をご提案させていただきます。是非館内またはホームページを含む各種SNS等からご相談ください。
引き続き様々な観点から、ゴルファーの為の栄養学についてご紹介させていただきます!
【参考文献】
※1:Jakubowicz, D., Wainstein, J., Landau, Z., Ahrén, B., Barnea, M., Bar-Dayan, Y., & Froy, O. (2017). High-energy breakfast based on whey protein reduces body weight, postprandial glycemia and HbA1C in Type 2 diabetes.. The Journal of nutritional biochemistry, 49, 1-7 . https://doi.org/10.1016/j.jnutbio.2017.07.005.