トータルゴルフフィットネス 管理栄養士兼トレーナーの中島です。
ゴルファーの皆さん、最近寒くなってきましたが体調は崩されていませんか?
私の周りでは少しずつ、咳や喉の痛み等の症状をもつ方が増えてきました。
今回は風邪を予防するために私がおすすめする『蜂蜜(はちみつ)』の効果について紹介します!
『抗菌作用』を持つ
はちみつには抗菌作用があります。これははちみつに含まれるオキシダーゼという酵素に因るものです。オキシダーゼは『過酸化水素』を生成します。過酸化水素が細菌の細胞壁を壊し、死滅させる作用を持ちます。これが体内に侵入しようとする細菌への防御に役立ちます。また同様にはちみつに含まれるポリフェノールも組み合わさることで、より強い効果を発揮します。
またはちみつには様々な種類があります。特にニュージーランド産のマヌカハチミツは有名です。過酸化水素以外にも抗菌作用を持つメチルグリオキサール等の成分が含まれます。はちみつの商品名にMGOと書かれているのがこの成分を示しています。続いて書かれる数字はメチルグリオキサールの含有量を示します。抗菌作用を得る為には、最低でも250以上のものが必要です。私自身は抗菌という観点から500以上のものを選ぶ様にしています。
『睡眠の質』を向上させる
風邪やインフルエンザに罹患した際に困る症状の一つが咳だと思います。この咳の軽減にはちみつが役立つことを示す研究があります。小児における夜間の咳と睡眠に関して調べた研究です。上気道感染症と診断された小児に、就寝時にはちみつを与えました。すると、夜間における咳の軽減と、睡眠障害の低減に一定の効果があったのです(※1)。
注意点として、はちみつは一歳未満の乳児に与えることを避ける必要があります。はちみつはボツリヌス菌を含む可能性があります。大人であれば問題はありませんが、乳児の場合は乳児ボツリヌス症を引き起こし命の危険に関わります。はちみつはお菓子や料理に含まれていることもありますので、既製品には十分に注意しましょう。
風邪を『予防』する
はちみつが役立つのは風邪を引いた時だけではありません。風邪の予防にも効果があります。高校生を対象とした研究において、8週間毎日10gのはちみつを摂取した研究があります。この結果、はちみつを摂取しなかったグループと比較して風邪の発生に有意差がありました。(※2)
スプーン1杯程度で良いので、定期的にはちみつを摂ることが重要です。ヨーグルトや紅茶に入れることが多いですが、砂糖の代わりとして料理にも使えます。
古来から薬としても用いられてきたはちみつです。皆さんもぜひ日々の生活に取り入れてください!
それぞれの栄養素における目標値には個人差があり、個々の目標や身体の状態によって適正値は変化します。 TGFでは管理栄養士の中島が、皆様それぞれに適した摂取量をご提案させていただきます。是非館内またはホームページを含む各種SNS等からご相談ください!
引き続き様々な観点から、ゴルファーの為の栄養学についてご紹介させていただきます!
※1:Shrestha, J. (2019). 上気道感染症による急性咳嗽を呈する小児におけるハチミツの役割:ランダム化プラセボ対照試験。小児科・新生児ケアジャーナル。
※2:Sobhanian, S., Pourahmad, M., Jafarzadeh, A., Tadayon, S., & Zabetian, H. (2014). 風邪に対するハチミツの予防効果。コーランと医学、3。