トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。
猛烈な暑さが続いています。
ニュースでは、連日全国各地で40℃に迫る気温が報告されています。
ゴルファーの皆さんは体調を崩していませんか?
私自身も日々TGFでお客様と接する中で、体調を崩される方や、気温の上昇により一部コンペや試合などが中止になった方を見かけることが多くなりました。
そこで今回は、暑い夏もゴルフを安全に楽しみたい皆さんに向けて『熱中症対策』をご紹介します。
目次
『熱中症』とは
『熱中症』とは、高温多湿な環境に長時間いることで体温調節機能が上手く働かなくなり、身体が体内の熱を排出できない状況を示します。必ずしも外で発症する、真夏に発症するというものでは無く、体力の少ない高齢者や子供はリスクが高いと言えます。またその症状は幅広く、めまいや頭痛から始まり、重症化し、対応が遅れると死亡する場合もあります。ゴルフは幅広い年代において行うことのできるスポーツですので、スポーツ人口も年齢層が高いことが特徴です。熱中症患者のおおよそ半数は65歳以上であることから、自分も含め、同伴者の方に注意が必要です。
熱中症と『ゴルフパフォーマンス』
熱中症の原因として考えられることは『脱水』つまり体内の水分が不足している状態です。この状態は健康を害するだけでなく、『ゴルフパフォーマンス』にマイナスの影響を及ぼします。
具体例を挙げます。体重に占める水分の減少率が2%に達すると、喉の乾きを感じます。そしてこの喉の渇きを感じた時は、既に集中力を失い始めており、スポーツのパフォーマンスも低下しています。ゴルフは集中力が勝敗を左右するスポーツと言えますので、脱水はパフォーマンス低下の要因の一つと言えます。また水分の減少率が4%で身体の動きがにぶり、イライラ感や吐き気を催す方が増加します。6%では手のふるえ、8%で呼吸困難を起こすこともあります。このように、水分が不足することはゴルフパフォーマンスを低下させる一因となります。
ラウンド『前』の対策
ラウンドの前の対策として、水や『アイソトニック』と呼ばれる飲料を飲みましょう。特徴は、体液に近い性質を持つ液体であり、水分・糖分・塩分等が含まれることです。ラウンドの前は未だ汗をかいていない状態ですので、朝食が十分に摂れている場合は水でも構いません。しかし、夏場など高強度かつ長時間の運動が予想される場合には、アイソトニック飲料もおすすめです。アクエリアスやボディメンテなどのドリンクが該当します。目安として、ラウンドが始まる30分前には、コップ1杯(250ml程度)摂取しておくことが望ましいとされます。
ラウンド『中』の対策
ラウンド中の水分補給として、『ハイポトニック飲料』がおすすめです。特徴は、浸透圧が体液よりも低いことから、吸収し易いことです。激しく発汗している身体は消化管に血液が送られ辛く、スムーズな水分補給が難しい状況です。ポカリスエットイオンウォーターやアミノバリューなどのハイポトニック飲料を飲むことで、スムーズな水分・ミネラルの補給に繋がります。ポイントは、小まめにコップ1杯(250ml程度)を飲むこと、またある程度冷えたものであることです。ホールの前や後などタイミングを決めることで飲み忘れを防ぎましょう。また、体温を下げるために冷えたものを消化管に通すことで、体内から冷却することが望ましいとされます。
身体の外の対策として、衣類と環境も重要です。風の通り易い衣類を着用し、日傘や帽子を活用しましょう。また、カートを活用する、スロープレーにならない限り日陰で待機するなど、プレー時間以外の環境を整えましょう。
これだけは気をつけて!
皆さんに日々気をつけて欲しいことが『予想する』ということです。熱中症は100%防ぐことのできる病気と言われます。事前に今日の気温は何度なのか、何時に暑くなるのか、これらを把握しておき、予め対策することが重要です。暑さが厳しい状況で無理して外出しない、スケジュールに休憩する時間を予め組み込んでおくなど、できることは多くあります。
事前の準備をすることで、ゴルファーの熱中症0を目指しましょう!
それぞれの栄養素における目標値には個人差があり、個々の目標や身体の状態によって適正値は変化します。 TGFでは管理栄養士の中島が、皆様それぞれに適した摂取量をご提案させていただきます。是非館内またはホームページを含む各種SNS等からご相談ください!
引き続き様々な観点から、ゴルファーの為の栄養学についてご紹介させていただきます!